供養塔(破損仏)伝馬頭観音

境内の東南(社務所の脇石造鳥居の右脇)六ッ目地蔵小屋に他の供養塔と一緒に建てられている。総高71cm(塔身部43cm)。破損が著しく、頭部は欠損しているためコンクリートで補っている。また体部も前面のほとんどがはく落している。像は丸彫りで、結跏趺坐し左手に宝珠を持っている。右手は欠落している。
刻銘は背面にあり、次の通りである。

この刻銘から、木場の和泉屋半兵衛という者が施主となって、この像を修復していることが知られ、江戸時代の作であることはほぼ明らかである。
木場の和泉屋は今のところ未詳だが、「江戸東京材木問屋組合正史」によれば、江戸期の木場材木問屋の中にいくつかの和泉屋があるので、あるいはそのうちのひとりかもしれない。
言い伝えによると、この像は馬頭観音で、現在なくなっている東部をさすると御利益があるという。もとは境内にあったといわれる。

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